毎日考えなければいけないことばかりです
先週は阪神でノーザンリバーが頑張ってくれて今年の初重賞。昨日は川崎でラヴェリータが内からよく伸びてエンプレス杯勝ちと、ボク自身のリズムはようやく上向いてきました。
それはそれでいいのですが、騎手会長としては看過できない重要な案件も急浮上してきていて、毎日考えなければいけないことばかりです。
そうです、お察しの通り、幸英明騎手が行なった裁決に対する不服申し立てのことです。問題のレース(阪神2日目6レース)のとき、ボクは中山で騎乗していましたが、すぐにパトロールビデオで確認して裁決内容に対する違和感を感じていました。彼は、妨害をしたとされる内側の馬に対して、むしろかばいながら進路を取っており、外側から押圧されて仕方なく手綱を控えているのがわかるからです。それを一方的に加害者扱いされたのですから、不服申し立ての手続きをした気持ちもよくわかります。しかし予想された通りに、申し立ては「理由がなく、これを棄却する」の一文だけで門前払いと同じ扱いにされてしまったわけですが。
1月にボクが騎乗停止の処分を受けたときも、その裁決に納得していたわけでは決してありませんでした。ただ、不服申し立ての制度を使おうと思わなかったのは、そうしたところで裁定委員会のメンバーは同じ側に立つ人たちで変わりがないことを知っていたからでした。しかし今、幸騎手の勇気ある行動を見て、まずはこの制度で本当にいいのか? を考え直すべきではないかと思っています。
幸騎手がこの件をスポーツ仲裁機構に持って行くというのであれば、騎手会長としても武豊個人としてもできる限りの応援をしようとも考えています。これは裁決委員の皆さんと対立するというのではなく、制度そのものがこのままでいいのかを考え直すいい機会だと思うからです。
個人的には、あの1月の騎乗停止のときに「これがアウトだとおっしゃるなら、今後もこの基準で行なってくれるんですね」と、捨てゼリフとも取られかねないことを言ってしまったのが、その後の騎乗停止連発につながってしまっているような気がして、暗い気持ちにもなっているところです。
まあ、それはそれ。競馬ではせっかくのいい流れを今週も生かしたいですね。


