DIARY日記・コラム
日記

社会のために競馬ができること

被災された人たちのためになにをすべきなのか、なにができるのかを、騎手会全体で考えて行動した3日間競馬。ボクらが労働の対価としていただいている騎乗手当の中から、ひと鞍乗るごとに3000円を義援金にするというのは、平凡かもしれませんが全員の気持ちを込めてのものでした。復興にはかなりの時間がかかりそうですから、一過性の行動で終わらせるわけにはいきません。ひとまずは、桜花賞までは同じ方法での義援金を続けようということで、騎手会の意思は固まっています。もちろんそのあとも、なにをすべきかを考え続けるつもりです。

 3日間、最終レース終了後に行なった、全騎手参加の握手会は心温まるものになりました。ファンの皆さんに持ち寄っていただいた義援金は、想像をはるかに超える金額となったのです。中には、長い期間をかけて一生懸命ため込んだと想像できる、小銭がいっぱいに詰まった貯金箱をそのまま持ってきてくれた小さな子もいて、胸が熱くなるのを抑え切れなくなったりもしました。騎手は、普通の人たちより感情の起伏を表に出さない特技を持っているものですが、みんな「胸がいっぱいになった」と、少し目を潤ませながら話していたほどです。この場を借りて、心よりお礼を言わせてもらいます。本当にありがとうございました。

 騎手会長としても言わせていただけば、今週はジョッキーたちもみんな立派でした。午前中に騎乗を終えてしまった者も、不平ひとつ言わずに残ってくれて、ファンの皆さんに丁寧に握手とご挨拶をしていたのです。ファンの皆さんとも気持ちがひとつになれた気がしましたし、こんな一体感は、いままで味わったことがなかったような気がします。

 平常心で競馬ができるのかどうか、やる前はもうひとつ自信がありませんでしたが、無事に競馬ができる幸せを感じながら、いい集中力が出ました。社会のために競馬ができることは、実はもっともっとあるのかもしれません。来週も頑張ります。

Back
優駿 JRAレーシングビュアー M&Aベストパートナーズ